恋の魔法には期限がある

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ジャニーズJr.からテニミュの忍足謙也になる千田京平くんへ

※2019-02-18 追記

無事に大千秋楽をむかえたということで完結編を書きました。良ければ合わせてお読みください

rikorisa.hatenablog.com

 

千田京平くんを知っているでしょうか。

 

ここで、「ジャニーズJr.の!」とすぐに思いつく人は、私と同じくジャニーズJr.激動時代を見て来た人でしょうね

それとも「今度のテニミュで謙也さんをやる人だ!」と思ったでしょうか?それはそれで、千田くんの名前が知られてきたということでとても喜ばしいのだけれど

 

千田京平くん。

今度のミュージカルテニスの王子様で3rdシーズンの忍足謙也役に選ばれた子です

そして彼は元ジャニーズJr.です

 

テニミュクラスタの方でも、噂づてに彼が元ジャニーズJr.であると知っている方は多いかもしれません

チケットの心配をしている方もちらほら見受けられました

 

私はジャニヲタで、なおかつテニプリテニミュクラスタです

ジャニーズJr.の時の千田くんは果たしてどんな子だったのか。そうして彼が表舞台に戻ってきてくれた時の嬉しさを彼の初舞台の前に綴っておこうと思いました

千田くんのことを知らないテニミュクラスタの方にも、元ジャニーズJr.ということを知ってちょっと複雑な気持ちを抱えている方にも、少しでも千田くんを知ってもらえたら嬉しいです

 

私が初めて千田くんの存在を認識したのはジャニーズJr.ランドで、でした

ジャニーズJr.ランドとは、BSスカパー!で2011年から2013年まで約2年間放送していた、ジャニーズJr.をメインに放送していた番組です

千田くんはその番組に出演していました。出演頻度は準レギュラー、くらいでしょうか?今は無くなってしまった公式サイトには千田くんのプロフィール画像が載っていました(検索すると簡単なプロフィールが添えられた千田くんの上半身裸のバストアップ画像が見つかります)

 

初めて見たとき、「なんて目の大きい子だろう!」と思ったのをよく覚えています

ふざけ半分に「メダカちゃん」と呼ばれることもありました

 

ですが、千田くんのJr.の中での立ち位置はそれほど良いものではありませんでした

 

Jr.の中の立ち位置争いは熾烈です

顔がよくてもダンスが上手くても歌が上手でも努力しても、そしてたとえ人気があったとしても。一番になれるとは、デビューできるとは限りません

ジャニーズJr.ランドに出ていた子たちもそうです。そもそもあの番組に出られるだけで選ばれしものなんですけれどね

300人とも400人とも500人とも言われるジャニーズJr.の中で、ジャニーズJr.ランドに出ていた子は60人ほどでしょうか?番組が終わって5年。その中でデビューできたのはKing & Princeの岸優太くんと神宮寺勇太くんと岩橋玄樹くんだけです

他の子達はほとんどみんなどんどん辞めて、数人だけが事務所でまだ必死に頑張っています

 

千田くんはグループに所属していませんでした

嵐やNEWSというようなグループがジャニーズJr.にも存在し、グループを組ませてもらえるとJr.の中でも一つ頭が飛び出ます

KAT-TUNKis-My-Ft2のように、ジャニーズJr.時代のグループのままデビューする例もあり、つまりグループを組ませてもらえることはデビューに近づくことと同意です

ジャPAニーズHI!というジャニーさんですら全メンバーを把握していないような、どんどん勝手にメンバーが増えすぐに自然消滅した巨大グループには所属していましたが、あれはグループではないですよね)

グループに所属していればそれだけで、雑誌に呼ばれやすくなり、少年倶楽部(NHKBSで放送しているJr.メインの歌番組)ではグループでの出番があり、時にはグループのオリジナル曲ももらえます

単体・個人としての「クローズアップ」もされやすくなるのです

 

千田くんにはそれがありませんでした

確かに、ジャニーズJr.ランド少年倶楽部にも呼ばれ、SMAP×SMAPで年に一度ほどの恒例行事になっていた「Jr.100人集合」にも出演し、SexyZoneやNEWSなど先輩たちのコンサートのバックダンサーはもちろん、あの紅白歌合戦でもバックダンサーをつとめました

それだけで千田くんは少なくとも、「干されJr.」ではありませんでしたが、けれど千田くんが千田くんとして、「千田京平」がクローズアップされたこともほとんどありませんでした

 

悲しいことに千田くんは「その他大勢のJr.の中の一人」として存在した時に、決して目立つ人間ではなかったのです

 

やがて千田くんはジャニーズ事務所を退所しました

2015年くらいまではいたようですが、いつ辞めたのかは定かではありません。たいていのJr.はいつの間にか、ひっそり辞めます

 

なんだかこれまで悲劇的な書き方をしてしまいましたが、Jr.時代の千田くんは笑顔で友達もたくさんいて楽しそうでした

千田くんが果たしてどこまでリアルに「デビュー」の夢を思い描いていたかはわかりませんが、夢破れたとしても、彼は彼なりに楽しくジャニーズJr.をエンジョイしていたのでしょう

 

辞めたJr.の一部はTwitterを開設し、私たちに「退所したこと」と「応援してくれた感謝」を伝えてくれます

またその一部には、その後芸能活動をリスタートする者もいます

先日大千秋楽を終えた、加藤和樹さん主演のタイタニックに出演していた百名ヒロキくんもその一人です

けれどそれらはほんの一部。ほとんどのJr.はいつのまにか事務所を去り、そしてその後の行方もわからず、一生会えなくなるのです

千田くんもその一人でした。あの日までは。

 

 

これは千田くんと同時期にジャニーズ事務所に所属していた塙くんのツイートです

当時、千田京平くんを名乗るアカウントが出現し、「いつのまにか会えなくなってしまった推しの亡霊を探し続ける人間」が面白いくらいに釣れました

私も釣られました

これが本物の「千田京平」ではないことに落胆するとともに、千田くんは二度と表舞台に戻ってくる気はないのだな、と悲しんだものです

 

けれど。千田くんは2018年の秋。私たちの前に戻ってきました。

長い潜伏期間を経て。「千田京平」として。そのままの名前で。

先述した「百名ヒロキ」くんは、Jr.時代はこれとは違う本名で活動していました。様々な事情があるのか、戻ってきた時に芸名を使うJr.は少なくありません(ジャニーズは基本皆本名で活動しているので)

 

千田くんが「忍足謙也としてテニミュに出演します!」とツイートしているのを見たとき!

私がどれだけ嬉しかったか!!!

テニミュクラスタの私が!どれだけ心が震えたでしょう

事務所を退所しての再出発は決して簡単なことではありません。圧力があるとも思いたくないけれど、ないとも言い切れない。

そんな中、なんてかっこいい帰り方をしてくれたんだろう。千田くんは。

それも忍足謙也役……。(私が1stシーズンの忍足謙也役の植原卓也くんが好きすぎて、愛犬に「たっくん」と名付けたのは内緒です)

 

千田くんには「忍足謙也」を大事に演じあげてほしいです

テニミュの公式サイトの千田くんのプロフィールは、「本作、ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン 青学VS四天宝寺 忍足謙也役にて本格的にデビュー。」です。それでいいと思います

千田くんは初ツイートで「お久しぶり」と言ったし、千田くんのアカウントをRTして宣伝して広めてくれたのは今も交流があると思われる同時期にジャニーズJr.をやっていた子達だし、これはあんまり関係ないけれど「先輩の碕くんを迷いなく君付けで呼ぶあたりに元ジャニみを感じる」なんてツイートをされてたし(ジャニーズは後輩も先輩のことを君付けで呼ぶ)、千田くんは「ジャニーズJr.」であった過去をなかったことにするつもりはないでしょう

それは「千田京平」という名前で帰ってきたときからわかることです

だってそんな露出の多いJr.ではなかったとはいえ、ツイッターには千田くんのJr.時代の発言を延々とツイートする「千田京平bot」があるし、検索すればアイドル丸出しの画像が出てくるし、頑張って探せばバックダンサーをつとめる千田くんを見つけることだって難しくないです

でも。千田くんの活動は、きっとここがスタート地点。

千田くんはバックダンサーは多かったけれど、メインポジションのダンスはどうなのかな。歌は未知数だけれど演技はもっと未知数

私でも全然まだまだ知らないことがあるのはちょっとだけ不思議で楽しいことです

 

千田くんはどんな、「忍足謙也」になるのかな

 

最初は「元ジャニーズJr.の子」でも「やたらと自撮りツイートが多い子」でもなんでもいいから注目されてみんなに千田くんの名前を覚えてほしい

そうして千田くんがいうように、「3rdシーズンの謙也、いいな!」ってちょっとでも思ってくれる人が増えてほしい

そうしてゆくゆくは、「元ジャニーズJr.の千田京平くん」じゃなくて、「俳優の千田京平くん」として認知されるようになってほしい!

 

「先輩のコンサートについているJr.を見に行くにはその先輩のグループのファンクラブに入ってチケットを取らないといけない」ジャニーズに慣れきった千田くんのかつてのファン達は見にくるのかな

来れるのならきてほしいと私は思います。少しでもテニミュを好きになってほしいから

そうして、テニミュクラスタの人たちにも千田京平くんが愛されますように

 

最後は「ジャニーズJr.の真実」という、かつて放送されたジャニーズJr.のひと夏を追ったドキュメンタリーのラストのナレーションを引用して締めたいと思う。

「ジャニーズJr.は学校だ、という人がいる。同じ夢に向かって、好きなことをとことん極めることのできる場所。ただしそこに、生徒を縛る校則はない。楽しさがあるから、厳しい日々に耐えられる。絆があるから、困難に挑める。誰しもがスターになれるわけではない、それはわかっている。しかし、ただ一ついえることは、これほどひたむきな季節を生きたなら、誰もがきっと、強くなる」

千田くんがジャニーズ時代に築いたものはきっとあなたのかけがえのない財産になるよ。そしてこれからまた、「スター」になるために走り出したんだね。

 

 

千田京平くんの、新しい季節が始まる。

 

 

#完結編

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立海公演を終えて

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